異業種参入が相次ぐ見守りサービス業界ですが、家電量販店大手のヤマダ電機も参戦決定です。
ヤマダ電機は11月30日より、日本光電が開発したみまもりサービス機器、『SUKOYAKA』を販売すると発表しました。
10月30日より全国のヤマダ電機にて予約を受け付けるとのことです。
少し前にはサービス付き高齢者向け住宅の開発も行っていたヤマダ電機。
本業の家電販売で厳しい状況が続くなか、市場拡大が見込まれる高齢者サービス分野に活路を見出したといった感じでしょうか?
今回ヤマダ電機が販売を決定したSUKOYAKAは、ご高齢者のお部屋に設置するホームステーションと、外出時に持ち歩く活動量系をセットにした製品で、「暑い」「寒い」といった住宅環境のモニタリングや、日々の活動状況(歩数や活動時間)などを測定し、ご利用者の健康管理に役立てることができます。
計測した各種データは専用サーバーに送信され、SUKOYAKAサービスサイトを通じて、ご家族の方がご利用者の生活状況を確認できるようになっているとのこと。また、通知ボタンが押された場合やセンサーが室内活動を一定時間検知しない場合、熱中症リスクが高まった場合などは、事前に登録したアドレスへとお知らせメールが送信されるそうです。
加えて見守る側、見守られる側双方が利用できる伝言板機能も搭載。お知らせメールの内容確認、共有などはもちろんのこと、日々のコミュニケーションツールとしても利用可能だそうです。
室内環境、日々の活動量。さまざまな角度からご利用者の生活を見守る、新しいテレケアシステム、『SUKOYAKA』。
機器としての完成度の高さもさることながら、それ以上に感じるのが『見守る』=『気遣い・優しさ』であるという強い設計思想でした。
SUKOYAKA製品サイトには、『ご家族の「気づかい」を「あんしん」に変える。』という一文があります。
この一文がSUKOYAKAというサービスのすべてを物語っていると言っても過言ではありません。
そういった意味でいえば、この製品は高齢者安否確認のためのツールというよりも、家族間のコミュニケーションを促進するためのツールといった方が適切でしょう。
「室内の温度が高いです。熱中症のリスクがあります」「日々の運動量が不足しています。もう少し出歩くようにしましょう」
SUKOYAKAの検出データを見る事で、ご利用者さまがどういった暮らしをされているのか、健康のために何をすればよいのかをを把握することはできるでしょう。
しかし、その「気づき」を「行動」に移すためにはご家族の協力が必要不可欠です。
「暑いから水分補給しっかりね。クーラーもつけなきゃダメよ」「最近いい天気が続いているし、もう少し外出してみたら?」
そういった気遣い・優しさこそが、これからの見守りサービスに必要なもの。SUKOYAKAはそのことを訴えかけているようにも感じました。
私たちも高齢者見守りサービス事業に関わる一員として、ご家族の絆をつなぐ架け橋となれるようなサービス提供を心がけていきたいと思います。