2015年度の国勢調査が9月10日にスタートしました。
今年度の調査ではインターネットでも回答を行える仕組みを採用。
利便性が増した反面、情報漏えい・情報搾取などの被害を心配する声もあります。
そのような状況の中、国勢調査のインターネット回答ページを模した偽サイトを作成し、インターネット上のSNSなどを中心に大騒ぎとなる事件が先日発生しました。
偽サイトには、トップページの画像に大きく「偽物」の文字が記載されており、注意深く見れば偽サイトであることが利用者にもわかるようになっていました。
とはいえ、「偽物」の文字以外は本家サイトと見分けがつかない作りとなっており、サイトの住所を示すドメインについても本物のサイトのものに似通ったドメインを取得していたため、うっかり「偽物」の文字を見逃してしまうと、偽サイトを本物だと誤認する可能性もありえたでしょう。
この偽サイトを制作された方によると、「ITが苦手な友人にフィッシング詐欺への注意喚起目的で作成しました。大きな騒ぎとなり深く反省しております。」とのこと。
偽サイト作成という手法については賛否両論あるでしょうが、ITが苦手な方を標的としたフィッシング詐欺の被害が後を絶たないのは紛れもない事実。
特にITに不慣れな方が多いご高齢者様を狙った悪質な詐欺も多く見受けられます。
インターネットは便利な反面、利用にあたっては十分な注意が必要ですね。
本日は、今回の騒動を踏まえまして、フィッシング詐欺の概要と基本的な対策についてご説明したいと思います。
フィッシング詐欺を簡単に説明すると、有名企業・団体などのWEBサイトを騙る偽物のサイトを作り、そこに標的を誘い込み個人情報や金銭などを盗み取るような詐欺行為のことをいいます。
手口としては、メールや文書などで「アカウントの有効期限が近付いています」「新サービスへ移行するため登録内容の再入力をお願いします」といった文面と偽サイトのURLを送り、標的となった利用者が偽サイトを訪れるのを待つわけです。
騙された利用者が偽サイトに訪れ、指示通りに個人情報を入力してくれればしめたもの。
詐欺を仕掛けた側は、騙し取った個人情報を使って、成りすまし行為や架空請求、預金の引き落としといった方法で金銭を奪い取ろうとします。
最近では、大手銀行やクレジットカード会社を模した偽サイトを作成し、それらの会社の会員情報を盗み取ることで直接的に金銭を得ようとする手口も増えているようです。
厳密な対策をしようとすると、どうしてもWEB技術に関する知識が必要となるため、初心者の方には中々難しいものがあります。
とはいえ、フィッシング詐欺の大部分はポイントさえ抑えれば基本的な知識のみで対応可能です。
ここでは、IT知識のない方でも比較的実践しやすいポイントに絞って解説させていただきたいと思います。
以上、基本的なことではありますが、フィッシング詐欺に対する対策について紹介させていただきました。
ITに不慣れなお年寄りをターゲットとしたこの手の詐欺行為は、今後ますます増えていくことが予想されます。
そのような卑劣な行為を防ぐためにも、今後も事例の共有、対策案のご紹介に努めていきたいと思います。
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