そのような状況下において、各行政機関・地方自治体は、ご高齢者様の安全・安心な生活を守るために様々な施策を行っています。
その中の一つに、ご高齢者様のみで生活を営まれている世帯に対する「連絡装置」の貸与・設置サービスがあります。
緊急時の連絡手段および対応策を行政側が用意してくれているわけですね。
さて、この行政の「連絡装置」設置サービス。
察しの良い方はお気づきかと思いますが、民間事業者が行っている「見守りサービス」「安否確認サービス」と非常に似通ったサービスとなっています。
利用者様を見守る機器を設置し、緊急時の連絡手段を提供し、もしもの時は適切な対応を出来る機関へと連絡を行う。
やっていることは全く一緒です。行政が行っているか、民間事業者が行っているかの違いしかありません。
(※実際にはサービス内容などに細かな違いがございますが、ここでは割愛させていただきます)
「行政が行っているサービスならば、わざわざ民間事業者がやる必要はないではないか」
そう思われた方もいるかもしれません。
確かに行政の予算を割いて行われるこれらのサービスは、民間事業者の提供する「見守りサービス」と比較して、非常に安価で利用できる場合が多いです。
行政が提供するサービスを受けることが出来るならば、それにこしたことはないでしょう。
では、あえて民間事業者が「見守りサービス」「安否確認サービス」を行う意義は何でしょうか?
本日はそのあたりの事情について、ご説明したいと思います。
安価に行政サービスを受けることができるのならば、確かにそれにこしたことはありません。
しかし、残念なことに行政が提供しているこれらのサービスは、サービスを受けることが出来る対象者が非常に限られているというのが実情です。
市区名 | 65歳以上世帯数 | 利用世帯数 | 利用率 |
---|---|---|---|
中央区 | 26407 | 472 | 1.8% |
北区 | 11266 | 118 | 1.0% |
東区 | 20485 | 326 | 1.6% |
●●区 | 9878 | 112 | 1.1% |
■■区 | 12811 | 93 | 0.7% |
南区 | 6902 | 42 | 0.6% |
西区 | 22955 | 265 | 1.2% |
▲▲区 | 9827 | 56 | 0.6% |
○○市全体 | 120531 | 1484 | 1.2% |
この表は、ある政令指定都市における高齢者世帯数と緊急連絡サービス利用者数との関係を示したものです。
右端にある利用率の部分をご覧いただくと分かりますが、行政サービスを受けることが出来ているのは、一番高いエリアでも1.6%、低いエリアではたったの0.6%です。
誤解しないでいただきたいのは、今回表で示したこの都市だけが、特別サービス利用率が低いわけではありません。
全国的にみても、行政サービスの恩恵を受けることが出来ているご高齢者様は、全体のおよそ1%前後というのが実態です。
国民の税金で運営されている各種行政サービスには、その予算に厳しい制約があります。安易に利用者数を増やすことはできません。
このような事情もあってか、行政の緊急連絡サービスには「重度の要介護状態にある方」「医師の治療を受けている方」などの厳しい要件が設けられていることがほとんどです。
介護を必要とする特定の人しか、行政サービスによるケアを受けることはできない。
では、それ以外の介護を必要としない高齢者はどうすればよいのでしょうか?
介護を必要としない元気なお年寄りといっても、悩みや不安が一切ないわけではありません。
むしろ、なまじ普段が元気であったがために、いざという時の対応が後手に回ってしまい大惨事という事例だって少なくないわけです。
こういった「普段は大丈夫だけども、もしもの時にサポートしてくれる人が欲しい」というニーズに応えるのが、民間事業者が提供する「見守りサービス」となります。
行政サービスがカバーしきれない部分をフォローしていくことが、民間事業者が「見守りサービス」を行う意義と言い換えてもよいでしょう。
もちろん民間が取りこぼしてしまった部分を、行政にカバーしていただくといった場面も多々あります。
ともに共通しているのは「ご高齢者様にも住みやすい社会を実現していく!」という熱い思い。
これからも私たちは「見守りサービス」の提供を通じて、理想の社会の実現に向けて頑張っていきます!
見守りサービスに興味をお持ちいただけた方は、『見守りサービス』ポータルサイトをよろしくお願いします。