城南信用金庫が高齢者向け支援サービス『いつでも安心サポート』をスタート！いずれは見守り事業にも参入か？

異業種の参入が著しい高齢者向けサービス事業ですが、また新しい支援サービスが誕生です。

さかのぼること11月17日、東京都を中心に展開する城南信用金庫は、高齢者向け支援サービス『いつでも安心サポート』の提供をスタートしました。

高齢化による判断力の低下などから、何かとトラブルに発展することの多い高齢者の財産管理。
この問題に対する支援・備えとして誕生したのが、今回ご紹介する『いつでも安心サポート』となります。

『いつでも安心サポート』の内容

現時点で受付中の『いつでも安心サポート』の内容は下記の通り。

1．現金お届けサービス

病気などの理由で来店が難しい方を対象とした月一の定期現金お届けサービス。
一回あたり手数料1080円が発生しますが、自宅にいながらに口座からお金を引き落とすことができるようになります。

2.指定振込サービス

急な入院などといった突発的な支払いが必要な際に、口座からの振込を信金側が代行してくれるサービス。
サービス利用時には、振込サービス依頼書をFAXするなどして、信金側に送付する必要があるそうです。

3.代理人支払サービス

あらかじめ代理人登録をしておくことで、本人に代わって代理人が支払などの手続きをできるようにする制度。
高齢化による体力低下などで来店が難しい方にとっては、便利なサービスになりそうです。

4.リバースモゲージサービス

現預金が不十分な状況で、介護・医療などにより高額な費用が発生した場合に使えるサービス。
利用者の自宅を担保にすることで、必要な金額を融資してもらえるとのこと。
※事前審査があるようなので注意。

5.任意後見制度手続き紹介サービス

認知症などによる判断力低下に備えて、あらかじめ任意後見人を選んでおく際に利用できるサービス。
複雑な手続きを円滑に進めるため、信用金庫側で弁護士の紹介などを行います。

6.城南遺言相談紹介サービス

遺言書の作成・管理などを包括的に支援してくれるサービス。
こちらも信用金庫提携の弁護士を紹介することで、手続きの円滑な進行をサポートしてくれます。

7.城南遺言お預りサービス

信金側で遺言書をお預かりし、相続が開始した際に指定の方向けに遺言書をお届けするサービスです。
保管・管理は信金の事務センターに行うそうなので安心です。

上記以外にも、信用金庫職員がお客様宅に積立金の集計へ行く際に安否確認も行う「見守り定期預金サービス」なども開始していく予定とのこと。

金融機関ならではの便利なサービスが、続々誕生しそうですね。

超高齢社会に向けて金融機関も行動開始！　高齢化を見据えたルール作りが急務？

「杓子定規な対応」「融通が利かない」

金融機関に対して、このようなイメージを抱いている方は多いのではないでしょうか？

人様のお金を預かる立場として、ルールに則って粛々と業務にあたることはもちろん大切なことです。
そういった意味でいえば、先ほど述べたようなイメージは、金融機関の方たちがルール通りに真面目に働いている結果と捉えることもできるかもしれません。

一方で従来のルールに従うだけでは対処しきれない問題というのも当然あります。
冒頭で述べた高齢者の財産管理についてもその一つといえるでしょう。

本人は高齢で自宅から出ることも出来ないのに、本人が来店しないと手続きができないといわれた……。

ご高齢者のご家族の方などで、このような歯がゆい思いをされた方は多いのではないでしょうか？

今後ますます加速する社会の高齢化の中で、このようなトラブルはさらに増えていくものと思われます。
金融機関側もそうした問題に対して、何らかの対処をしていく必要が出てきたといえるでしょう。

もちろん金融機関側にルールを曲げて、個別判断によるお金の出し入れをしろと言っているのではありません。
高齢化を踏まえて、それに適したルール作りが必要なのだと思います。

今回の城南信用金庫の新サービスは、そういった取り組みの一つであるように思えます。

地域とのつながりが強い信用金庫による、高齢者向けの新サービス。今後の展開に期待です。