65歳以上の高齢者が全世帯の40%以上となる現在、高齢者のみの「単独世帯」や「夫婦のみの世帯」は益々増え続けています。
このため高齢者に対する様々なサービスの重要性について議論されておりますが、人員不足の為なかなか状況が改善されていないのが現実です。
そこで注目されているのが地域住民ボランティアの方々による「ふれあい・いきいきサロン」です。
今回は、この「ふれあい・いきいきサロン」についてお話させて頂きます。
「ふれあい・いきいきサロン」は一人暮らしや、夫婦のみで他の人と関わることの少ない高齢者の方々が、地域住民のボランティアの方々と協力して何か活動を行うことによって、生きがいや仲間作りなどの手助けを行う事を目的に、平成6年に全国社会福祉協議会によって提唱されました。
このサロンは平成24年時点で、全国で約60,200箇所で実施されております。
活動内容はそれぞれのサロンで考れられ、「健康に関する講座」や「お茶会」のように室内でゆっくり行うようなものや、「ゲートボール」や「グランドゴルフ」等のように体を動かすものまで、様々の内容があるようです。
全国各地で実施されているサロンですが、いい点ばかりではありません。活動を行っていく上で問題点も浮かび上がってきます。
例えばボランティアの力だけに頼っている場合は「人員の確保が難しい」という事があります。
同じ人たちで活動支援を行っていた場合、同じ様な活動内容になる場合もあり「毎回同じでつまらない」という意見もあるようです。
しかし定期的に活動を行っていく中で、新しい活動内容を提案するのは以外と難しものです。
また、サロンの存在を知って見学に行っても、既にグループでの雰囲気が出来上がっているグループですと
なかなか参加しづらいようです。
このような課題を解消するため、新しい試みが各県で行われ始めているようです。
熊本県では「中学生ジュニアヘルパー」がおり、高齢者の自宅に訪問したり一緒に制作をすることにより、お互いに楽しい時間を過ごしているそうです。
最近では、色々な自治体で小学生・中学生等が行うボランティア活動として、高齢者との関わりを提案している地域もあるようです。
スマートフォン等電子機器の普及により、目の前にいる友達との会話にもSNSを使う若い人達が増えている中、ボランティア活動を通じて若い人にも、高齢者にもいい風が吹くことに期待します。