チラシ配布のステップ

今回の記事では販売促進の基本、チラシの配布手順を皆様にご紹介させていただきたいと思います。

なぜ今もチラシなのか?

「インターネット社会の中でなぜ未だにチラシなのか?」と疑問にお思いになる方もいらっしゃるかと思います。

右の表をご覧下さい。よく販促と広告宣伝は一分野にまとめられる傾向がありますが、販促は業績(売上)アップ、広告宣伝にはブランド力アップの目的で最も効果を発揮するのです。

従って、インターネット広告やウェブサイトは広告宣伝、販促の両分野にわたっての効果がありますが、即時業績アップを狙いとした場合、チラシが最も効果的なのです。

チラシ配布のステップ

シニアホームケアジャーナル表1チラシの配布までには次のようなステップがあります。

①デザインラフを作成する→②配布地域、配布部数の選定→③折込日時の選定、以上の3ステップになっています。

では各ステップごとのポイントを解説していきましょう。

①デザインラフを作成する

人は折込チラシを見る際に1枚当たり5~10秒、興味がある人でも60秒と言われています。

したがって、チラシに大事なのはインパクトなのです。

インパクトは「色(チラシカラー)」、「ビジュアル」、「キャッチコピー」の3つに分解できます。

色使いは赤やピンクなどの暖色を中心に構成すると人の気を引きやすいです。

また、ビジュアルとして重要なのは、人の表情です。人の表情、特に笑顔を使って訴求することで、見る者に心理的な揺さぶりをかける事ができます。

最後にキャッチコピーですが、ポジティブワードの使用がポイントとなります。人の気持ちを明るく前向きにさせる言葉をキャッチコピーに選んで下さい。

チラシデザインラフで大事なのは、右記を意識しながら、エンドユーザーの気持ちに立ち、自社のサービスをいかに魅力的に伝えるかということでしょう。

②配布地域、配布部数の決定

チラシ料金の参考表デザインが決まったら配布地域の選定をします。

基本的にシニアホームケアビジネスでは足元商圏から固めていく必要があるので、自社から徒歩30分~60分圏内の中から配布地域を絞っていきましょう。

ここで注意しなければならないのは、ただいたずらに「足元商圏を狙っていけば良いというわけではない」ということです。

例えば、団地などの集合住宅を中心に構成されている地域に撒いても、チラシ効果は薄いと私は考えます。

また、築年数の浅い住宅を中心に構成されている地域も、コンビニサービスや小工事サービスの需要は低いでしょう。

シニアケアサービスのターゲットとなる所得層、年齢層をしっかり把握し、事前に調査して配布地域を選択しましょう。これをきっちり抑えていれば、配布部数も自ずと決まってくるはずです。

配布地域、部数が決定すれば忘れてはいけないのが配布業者の選択です。

同日にいくつかの地域に1万枚以上配布する場合は、事務作業の面から地場の広告代理店に依頼した方が良いですが、枚数の少ない場合は地元の販売店に依頼する方が手数料がかからない分、割安になります。

③折込日の決定

最後に折込日の決定です。

小売の場合ですと土曜日に折込チラシを入れるのが基本です。

何故か?それは消費者がチラシに目を通してから行動に移しやすいからです。

しかし、シニアケアビジネスは小売ではありません。

競合チラシの多い土曜日に配布するのではなく金曜や日曜の朝などに配布するのが効果的かもしれません。

加えて、自社でイベントを開催する際には、開催日の朝や前日の朝もしくは夕方に配布するのも良いでしょう。

以上のようにチラシもただ撒けば良いわけではありません。消費者の状況と自社の戦略を意識してチラシを配布しましょう。

※この記事は株式会社船井総合研究所の協力のもと、同社発行の「シニアホームケアジャーナル」を一部改訂してお届けしています。

公開日:2016年1月9日  カテゴリー:
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