「ラストワンマイル」という言葉をご存知でしょうか?
小売業界・通販業界などで多く使用されており、文字通り顧客との最後のワンマイル「事業者と利用者を結ぶ最後の区画」を意味します。
高齢化・競争の激化の中で、地域に密着した太い顧客基盤を築く、「ラストワンマイル」の差別化で非価格競争の仕組みを創ることが、今後生き残る企業に強く求められます。
高齢化社会を迎える中で、この「ラストワンマイル」が非常に重要になります。
イオンやセブンイ&アイなどの小売業を筆頭に、「顧客来場型」から「顧客訪問型」のビジネス基盤を徐所に模索しております。
小売業で例えると顧客来場型とは、
①チラシなど販促を行い来場してもらう。
②店舗内で商品を購入頂き、お持ち帰り頂く。
①→②の導線が主流でした。
しかし最近では、高齢者を対象に
①電話やFAXなどで商品を注文頂く。
②商品を自宅までお届けする。
といった新たな導線を模索できないかと計画している企業が増えてきました。
つまりは、「ラストワンマイル」の差別化、より顧客の趣味や趣向を把握し、商品やサービスを自宅までお届けするといったことがポイントになります。
高齢者層ではありませんが、先行して進んでいる業界が若年層・中年層をターゲットとしたネット販売市場です。
こちらは、趣味・趣向に沿った商品を顧客自身がネットを通じて選び、自宅に届けてもらうモデルです。
例えば、ネット販売の市場規模は、2008年に6.9兆円であったものが、2012年には9.5兆円まで拡大しました。2018年には、21兆円の市場となりネット市場が3倍の市場になるといわれています。
また、小売業(本や、生鮮食品などな)のネット通販化率も現在2.9%であるものが、10%以上になると言われています。
2018年というと、あともう2年程です。
しかし、大手企業は中小企業と比べて小回りが利かない。つまり顧客の趣味・趣向に沿った密着したサービスが弱いことが特徴です。
顧客の膨大なデータを管理することも大変ですし、特に小回りの効く物流に問題があります。
長々となりましたが、つまりは大手企業が本格的に仕組みを創りだす4年半までが勝負です。
イオンやセブンイ&アイなどの総合企業が地域に密着したサービスを創ると大変です!
シニアホームケアビジネスだからできる差別化戦略としては、地域の高齢者のお住まいのお困り事に絞り総合的に提供できるサービスを創ることです。
住み慣れた地域や、ご自宅で安心して暮らし頂くために、中小企業だからできる地域に密着したサービスを提供することが不可欠です。
顧客基盤が既にある企業も、これから創る企業もまずは、
①ライフサポートサービスで新たな顧客基盤をつくる。
②アフターサービスで関係の強化
③見守りサービスで固定客化
まだまだ、競合の少ない今だからこそ着実に進める必要があります。