先日、祖母に電話をかけました。実家に帰った際は、祖母とドライブしたり、2人で食事をする程の仲が良い関係。けれど、母経由ではなく私から直接電話をするのは数年ぶりでしょうか。
祖母は、今年79歳とシニア世代ドンピシャで1人で住んでいます。しかし、坂の多い場所に住み、移動はほとんど歩きで凄く元気なおばあちゃん。そんな元気いっぱいの祖母に、今回の電話で、最近の悩み・嬉しいことをいくつか聞きましたので、皆様にお伝えできればと思います。
・悩み
①ひざが悪くなり、長い距離を歩くのが辛くなってきた。
②母が心配をするので、趣味の旅行をすることが難しい。
③兄弟・仲の良い友人が入院していく。
④孫(私と私の兄2人)と出かけることが減った。
・嬉しいこと
①電話で私の声を聞くことができた。
②日帰りだが、母と遠出をする予定がある。
③以前、友人と出かけた際に撮った写真ができあがった。
これらから、悩みでは身体の衰え・人間関係の希薄さ、嬉しいことでは人間関係に係ることばかりということが分かりました。
祖母と私の実家は家が近いので、祖母の悩み・不安・介護が必要になった際に対応しやすい環境にあります。
しかし、距離が遠い場合は同じようにはいきません。すぐに駆けつけ、相談できる人が近くにいない、こうした不安を払拭できる見守りサービスはシニアにとって安心を与え、社会的に貢献度が高いビジネスだと言えます。
総務省の「平成24年就業構造基本調査」によりますと、2007年10月から2012年9月までに、家族の介護、看護を理由に離職した人は約44万にのぼります。多くの人が介護のために転職や退職をしています。
その対策の1つに仕事と介護を両立するための介護休業制度があります。介護休業制度では、事業主への申し出によって対象家族1人につき、要介護状態に至るごとに1回、通算93日まで介護休業の取得が可能です。
休業中は原則無給ですが、雇用保険から「休業開始時賃金日額×40%×支給日数」の介護休業給付金が支給されます。ほかにも介護休暇制度があるなど、国は介護制度の充実化を図っています。
厚生労働省の「雇用均等基本調査」によりますと、介護休業制度は約90%の事業所(事業所規模が30人以上の場合)で導入されています。
しかし、取得者は3%程度に留まっています。取得者が少ない要因としては、認知度が低い、導入しているが形骸化している、休業しにくい職場環境などが挙げられ、制度をより身近なものとして浸透させていく必要があります。
シニアホームケアビジネスはシニアのさまざまな悩み、相談を受けるとともに、シニアの生活をサポートするサービスです。他人の世話にならずに暮らしているシニア層も、身の回りの不便さ、将来の生活の不安はかならず抱えています。
そして、シニアのご家族は、1人で暮らしている親の様子を知りたい、身の回りの世話をしたいが家が遠い、施設に入れるにも嫌がる・費用がかかる、など不安がたくさんあります。
シニアホームケアビジネスがシニアとご家族に安心を提供できれば、仕事と介護の両立がしやすく離職の低下につながり、自社には収益をもたらすのではと思います。