さまざまな健康効果があると期待される音楽療法。
音楽を聴いたり歌を唄ったりすることは、幸福感を高め、症状の緩和や治癒力の向上につながります。
高齢者向けのレクリエーションとしても採用されることの多い音楽。
最近では、地方自治体や介護施設などが独自の音楽レクリエーションを構築、提供する事例も多くなってきました。
北海道の伊達市でも、健康づくり事業の一環として専用のカラオケを使用した介護予防教室「はつらつ元気塾」を開催するそうです。
「はつらつ元気塾」では、株式会社第一興商が開発した健康カラオケの専用プログラムを使用。
講師には一般社団法人『日本音楽健康協会』に認可された『音楽健康指導士』が担当します。
利用者に楽しんでもらいながら、持続的な介護予防・生活機能の改善を行い、健康寿命の延伸を図るとのことです。
12月16日からスタートした同教室。12月はお試し教室となっており、来年の1月から本講座スタートする予定となっており、これからの展開に期待が集まります。
音楽健康指導士とは、音楽健康セッションのプログラム作成および実践指導を行える者であることを、日本音楽健康協会が認可した際に与えられる資格です。
資格の取得にあたっては、協会認定の指定機関で養成研修を受講後、認定試験に合格し同協会に登録する必要があります。
資格取得者は各地域の福祉施設・介護施設などで医療・福祉などの専門職と連携しながら、健康増進のための音楽セッション活動や活動計画のコーディネイトを行っていくそうです。
高齢者の増加や社会保障費の増大を背景に、介護予防という考え方が重要視されるようになってきました。
介護が必要になってから対応をするのではなく、介護を必要とせず暮らせるように日々予防に取り組んでいく。
今回紹介した音楽レクリエーションも、健康なうちから取り組むことで介護予防効果が期待できるプログラムだと思います。
介護予防のプログラムを面倒なものだと考えずに、楽しみながら日々実践することで、より一層介護予防効果も高まるのではないでしょうか?
もちろん歌うのが嫌いという方は無理に音楽療法的なアプローチをとる必要はありません。
歌うのが好きな方、人と話すのが好きな方、身体を動かすのが好きな方。みんな人それぞれです。
自分が楽しめる方法で、健康のための取り組みを実践していただけたらと思っています。