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酒田市が「さかた見守りくん」の実証実験結果を公表。産学連携で認知症高齢者の徘徊防止に挑む!

徘徊する高齢者11月10日、山形県酒田市は認知症高齢者向けの見守りサービス、「さかた見守りくん」の実証実験結果を報告する会合を開きました。

さかた見守りくんとは、見守り対象となる高齢者に小型の電波発信機を持たせ、街中に設置した受信端末・公衆無線LAN装置などで受信を行うことで、認知症の高齢者の移動ルートを特定、早期発見に役立てるためのシステムです。

酒田市とインターネット事業を手掛けるキャプテン山形、鶴岡高専が協力して開発・検証を進めていたサービスで、産学連携による地域見守りのモデルケースになるのではと注目を集めていました。

実証実験の結果については、送受信などは正常に動作し、高齢者徘徊防止に一定の効果が見込めるとしつつも、実用化するにはコスト面などで課題が残るといった内容になっています。

 

さかた見守りくんの実証実験結果、残る課題はコスト面と冬場の動作か?

6月4日から7月31日にかけて行われた実証実験では、50~70歳代の男女計12人とその家族が協力するかたちで、さかた見守りくんの実用性についての検証が行われました。

地域商店や介護施設の協力のもと、市内11か所の公衆無線LAN装置を受信機として使用した今回の実験では、発信機・受信機間での連携は問題なく行われ、システムは参加者の通過情報を正常に送信していたとのことです。
実験終了後、参加者に対して行った発信機に関するアンケートでは、参加者の大部分が「良いサイズ」「身に付けても苦にならない」と回答。
システム動作面、機器の使い勝手ともに、一定の成果を残したと言えるでしょう。

その一方で、実用化に向けては受信端末となる公衆無線LANの設置・普及に掛かる費用や、発信機の製造費用といったコスト面が課題として指摘されています。
この点に関しては、システムの使用用途を認知症高齢者の見守り以外にも児童の登下校の見守りなどに活用することで克服していくとのことです。

また、コスト面以外の懸念事項として、冬場の送受信が安定して行えるかといった問題もあります。
厚着や雪といった要素が、電波の送受信にどの程度の影響を与えるのか。今後の実験で慎重に探っていく必要があるそうです。

 

産学連携によるIoT活用。地域見守りのモデルケースとなるか?

いくつかの課題は残るものの概ね好評を得た「さかた見守りくん」の実証実験。

今回のプロジェクトはその内容もさることながら、企業と高専が協力して開発を行うという、産学連携によるIoT(Internet of Things、モノのインターネット)活用事例としても大きな注目を集めています。

人材不足が指摘される介護業界にとって、ICTやIoTといった先進技術による業務の効率化はもはや必須。
今回の地域見守りプロジェクトが軌道に乗れば、さかた見守りくんを模範とした新たな見守りサービスも出てくる可能性もあります。

民間企業と教育機関、モノとインターネットのコラボレーションである「さかた見守りくん」サービス、今後の展開に期待度大です!

公開日:2015年11月13日  カテゴリー: | 関連キーワード: , ,

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